Builders’ Talk
すべてがむき出しだから すべてのパーツで個性が出せる
どうせなら徹底的にやって欲しい
ショップ開業3年目 郷里を離れたからできたこと


「確かに,地元を離れて知り合いの少ない土地でショップをオープンさせるのには抵抗ありました.バイクや同士のネットワークも全然ないわけですからね.し かも,カスタムショップをやるなら客との会話が重要だっていうのに、実は人見知りな性格.でも,ヘンに知り合いが多くない分,かえって吹っ切れて客とも話 せるんです。」
最近では,バイク創りと同じくらい客との会話が楽しいというまでになったそうだが。
「バイクや同士のネットワークについては,広げるつもりがないんです。どうしても必要と言うわけではないし,自然にできるショップ間の上下関係は,客のた めにも自分のためにも良くないと思うんです。ほかのショップがやってる事が気にならないかって聞かれるけど,はっきり言って影響ありません.まわりの ショップより,むしろ一般の人のほうがウチみたいなところにとっては脅威ですね。技術はもちろん,発想とかセンスなどにおいても,絶対に彼らより高いレベ ルにいなければいけないんですから.」
オープンして3年あまりと歴史は浅いショップだが,確固たるスタイルを貫いている。それは当たり前と言われそうだが,非常に重要なテーマでもあるようだ。
「カスタムをやってて一番大切なのは,創る本人がバイクに乗っていることじゃないかな.客と話すときも,実際に乗っていないと分からないようなことって意 外と多い。それに,スタイルについての感性も乗っていないとサビてくるし,カスタムが完成したあとに自分で乗ってテストすることも大切.見た目が派手で奇 抜なスタイルをしてても,乗りやすくないとバイクの楽しさも半滅だからね。」
常に研究を怠らず努力を続けていなければ、カスタムに関するレベルダウンはすぐに客に見抜かれてしまう。そういった危機感をもっているからこそ,客の話には真剣に耳を傾けるし、一般のバイカーのスタイルは常に気にするようにしているとか.ただ、
「バイクが好きだという割に接し方の少ない人が目につきますね。キッカケは何であれトコトンやって欲しいです。乗り手もそうですが,ほとんどすべてのパー ツがむき出しになっているのがバイクのいいところだと思うんです。せっかくカスタムするのなら,ひとつひとつのパーツにコダワリをもってやれば,凄いバイ クができるでしょう。バイク屋が思いつかないようなスタイルを目指してガンバって欲しいです。そのうえで手に負えない部分があったら,いつでも相談してみ てください。その時のためにオレ達がいるんですから。」

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