Builders’ Talk
ジャンル不明 感性はアメリカン

「仕 事として扱うのは高校卒業後ですが,ちいさころからバイクが近くにあって,いつでも触れあえる環境でした。父親の影響でポケバイ_ミニモトクロスをやって いたので,最初はレーサー志向だった。ところが中学生になって,整備やチューニングを覚えてからは,だんだんサーキットから興味が薄れていったんです。 レースでの勝ち負けよりも,バイク作りに熱中するようになったのかな。いろんなことを試しながら,自分で作ったバイクを自分で走らせる事に喜びを感じてま した。免許が取れない年齢で走るところがないから,仕方なくレースには出てましたが,サーキットはテスト走行のような感じでしたね(笑)」
バイク創りへの思いはさらに加熱していき,高校生のころには祖父が木工彫刻をするのに使っていたスペースをガレージに改造し,仲間を集めてはいろんなバイクのカスタムに明け暮れた。
高校を出てからは整備士として修行を積んでいたが,街中を走る事に目覚めた事もあり、免許取り消しになってしまった。そこで,免許がなくては整備士として 納得行く仕事ができないと思い退職。その後大阪に引っ越してからは,バイトをしながら知り合いのバイクを家の軒先でカスタムするという生活を続けていた。
「そのころにカスタムしたスティードが自分でバイク屋をやるきっかけになった。いずれハーレーに乗るつもりでしたが,それまでは国産アメリカンのカスタム を極めようと決めていたんです。人と違ったバイクに仕上げるために,外装もエンジンも徹底的にいじり倒しましたね。それがあるショップで誉められて,イケ るかもしれないと感じたんです。」
バイクを扱う技術とスタイルに対する感性は,様々な形でバイクに接し雑多なジャンルの人達から吸収してきた。そんななかでオープンしたショップだからこそ 「これぞマッドメイカーズ製というカタチは存在しない。別にプライドがないわけではないけど,欲しいけど手に入らないというようなケースなら,他のショッ プが出してるパーツでも同じようなものを創りますよ。店に並べているバイクだって,スタイルに共通性はあっても,それはあくまでもオレの好みだから。ほか のことができないわけじゃないし,自分の好みを押しつけるつもりもありません.逆に,違うジャンルのカスタムから勉強させられる事も多くて,客との会話か らカスタムのヒントを得る事もあるくらいですから.」

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